16)遺伝子と性格

遺伝子と心の基本状態・性格との関連を考えてみよう。

性格の或る部分は、明らかに、肉体に影響されている。ホルモンの働き、性差などを考えれば直ぐに分かる。しかし、その肉体は、あの世の原型(譬えて、概念設計図)によって生み出され、そこからやって来る性質に左右されている。心の基本状態・性格も、あの世の原型とそこからやって来る紐付け(「心は鏡」の項を参照のこと)がベースになっている。そのような心の仕組みは、宇宙創造の根源エネルギーである創造性・意志性・生命性に繋がる、個別の生命に与えられた、自由意志(「自由意志と本能」の項を参照のこと)が核となって、一つの独立したものとして働いている。これが、本仮説の説くところである。

一方、現在では、遺伝子の解析技術が進展して、例えば、人間の性格について、次のような事実が、科学的に(統計的に)解明されている。メッセージ物質(神経伝達物質)・ドーパミンの受容体の遺伝子には反復配列があり、その配列数が多く長いタイプの遺伝子を持つと、好奇心の強い性格になるという。又、メッセージ物質・セロトニンを回収するトランスポーターの遺伝子が短いタイプであると不安を感じ易い性格になるという。更に、霊長類の詳細調査で、人間に近い種になるほど、強い好奇心を持ち、且つ、用心深い(不安を感じ易い)性格に繋がるタイプの遺伝子を持つ者が増えることも判明した。

このような事実から、性格は遺伝子が作り出すという唯物論仮説を唱える者が増加している。しかし、物質である遺伝子やそれが作り出す蛋白質が、普遍的な非物質エネルギーの働きをも反映する心の基本状態・性格を、どのような力によって生み出すのであろうか。考えを逆転させてみよう。あの世の原型をベースにしてこの世の物質的構造・形態・機能を作り出す仕組みの一つとして遺伝子が存在しているのである。進化に伴うあの世の原型変化に応じて、即ち、原型にある性格の変化に応じて、長いタイプ、短いタイプの遺伝子が作られて、原型変化に即した肉体の構造・形態・機能の変化・反応を引き起こすのである。

将来、遺伝子操作によって、安定的に、長いタイプを短くしたり短いタイプを長くしたりすることができるようになれば、この世の生命体の物質的な構造・形態・機能の変化を起点にして、あの世のそれに相当する集団原型に変化を引き起こすことができる。即ち、人為的に、性格の或る部分を集団的・遺伝的に変化させることが可能になるのだ。しかし、このことは、「遺伝子が性格を創造している」ということにはならない。元々、あの世に存在するものを、遺伝子操作によって人為的に変化させ、この世に、引き出しただけなのである。

因みに、遺伝とは無関係だが、個的な肉体変化による個的な性格変化も有り得る。例えば、去勢だ。この世の個的な肉体変化は、瞬時に、あの世の個的原型にあるオスとしての構造・形態・機能(譬えて、概念設計図)を変化させる。これが、又、瞬時に、この世に循環して、これに即した肉体の構造・形態・機能の変化を引き起こす。例えば、雄性ホルモンなどの減衰を通じて、性格は変化していく。だからと言って、「除去された肉体部位が性格の一部を創造していた」ということにはならない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>