20)組み合わせとオリジナリティー

人間にとってオリジナリティーとは何であろうか。多くの人が漠然と考えているような「今まで存在していないものを、自分独自で無から生み出す」ことではない。それは、創造主だけが可能なことなのだ。オリジナリティーとは、「既に存在しているものを使って、今までにない新しい組み合わせを生み出す」、又は、「既に存在しているものではあるが、その存在や意味を初めて発見する」ことの中にある。

これは、素粒子、原子、分子など、科学が既に解明した分野を考えれば理解し易い。「人間が新物質を作り出した」ということは、「新物質として科学的に認められる原子や分子の新しい組み合わせを作り出した」という意味であり、決して、「無から何かを生み出した」ということではない。組み合わせを軽視しているのではない。それどころか、原子や分子の組み合わせが変われば、物質の性質は変化するし、原子を分解したり、融合したりすれば、物質の一部がエネルギーに変化する。組み合わせは、人知の及ばぬ創造主の力がこのように姿を現すところでもある。

上記は、どの分野にも当てはまる。例えば、デザイン、これも、素材、色、形、配置などの組み合わせである。学問、科学、音楽、美術、文学、演劇など、どの分野を考えても、前述した定義が当てはまるのである。

ここで、オリジナリティーという言葉がどこから出て来るのか考えてみよう。それは、「既に存在しているものを使って、今までにない新しい組み合わせを生み出す」、又は、「既に存在しているものではあるが、その存在や意味を初めて発見する」、その過程の中に、その人間の自由意志が関与しているという意味なのだ。これこそが、「オリジナリティーがある」と言われる所以である。
因みに、自由意志とは、創造主、即ち、意志と創造の力を駆使する根源的な生命意識から直接的に個々の生命に与えられる限定された分力である(詳細については、「自由意志と本能」の項を参照のこと)。

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