30)自分を大切にする

人間は人類という集合動物の部分であること、人類は地球という集合動物の部分であること、地球は自然宇宙という無限生命の部分であること、この事実を、どの程度の広さ・深さで、どのような意味と価値を伴う感覚で理解しているのかによって、このテーマに対する考えは大きく変わってくる。理解の質と程度は人それぞれであるから、この違いを考慮すれば、無数の意見が存在することになるだろう。

全体から完全に切り離された単体として自己を捉えている人間にとっては、「自分を大切にすること」と「自己中心主義」は、略、同じ意味となる。だから、このような人間には、自己中心主義者が多い。自分さえ得をすれば、全体・その部分である他者を傷つけても、何も感じることがない。そのようなことをすれば、作用・反作用の因果法則によって、長い目で見て、結局、自己を害することになるのだが、それを感覚的に理解できない。

全体・その部分である他者との物質的・非物質的な繋がりを感覚的に理解できる人間にとって、「自分を大切にすること」とは、自己と全体・その部分である他者とのバランスを良い状態に保って、自己の繁栄・幸福を目指すことである。もし、自分が足であって、他者である腰の具合を悪くするようなことをすれば、やがて、足である自分の具合も悪くなることを理解している。全体・その部分である他の部位を良い状態に保ちながら、自己の部位を益せねばならない。

情けは人の為ならず。掛けた情けは水に流せ。受けた恩は石に刻め。そして、自己の繁栄・幸福を目指す。「自分を大切にする」とは、このような意味なのだ。

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