25)自然宇宙の繋がり・変化・循環・バランス

自然宇宙、あの世とこの世に存在するものは、全てが、繋がり合い、変化し、循環し、又、変化していく。循環しながらもゆっくり変化し進化していく(退化も含めて)イメージは、時間を超越した表現をすれば(時間変化を前後に辿れる次元で見れば)、螺旋階段に譬えられる。
或る循環を持続させるためには、繋がるもの全てが変化しながらも、そのバランスを安定的に保っていなければならない。この世の事象については、容易に、この変化と循環のイメージが湧き上がる。年々廻り来る春夏秋冬の移り変わり、生老死を繰り返し世代を超えて生き続ける生物、雲・雨・水の循環などを想起すればよい。
或る時点を取れば、その瞬間に全てのものは静止し固定している。そして、次の瞬間、因果の力や自由意志の投入によって変化が始まる。だが、ここで、この循環バランスを崩すような大きな変化が生じれば、次の異なる循環とそのバランスに向かって自然宇宙は変化するのである。螺旋階段の連続したイメージとは異なる新旧の間に断絶や亀裂の入った新しい循環に移行することもあるのだ。

ここで注目したいことは、人間の自由意志によるバランスの崩れである。今や、人類は、科学技術の進化により、この世に大きな影響を及ぼす存在となった。そして、人間の自由意志は、人類の進歩にも破滅にも直結する力を持つようになったのである。
一つの例を挙げよう。それは、世界をリードする大国が、いや、その大国の一般民衆の自由意志が、今も行っている人類破滅への道作りだ。勿論、一部の先が見える人たちには分かっているのだが、多数派はそのことに気付いていない。
宗教や文化の違いが生み出す様々な社会制度は、たとえ、それが独裁や専制の野蛮なものであっても、過去からの因果の流れが作り出した循環とバランスの上に存在している。しかし、この世のものしか視野に入らない現代文明では、人知の及ばぬ領域が含まれるあの世での循環とバランスを理解することができないのだ。
物質文明の大国は、「全ては分かっている」という驕りから、平和、自由、平等、民主のためと称し、自国と異なる社会制度を武力によって突然破壊したのである。支配層の本音には、お金(石油利権)を求める下心もあった。中東の出来事である。
その地域では、現在、次の循環とバランスに向けて、既に生じてしまった因果の流れと様々な勢力の自由意志が激しく絡み合い、急激な変化を伴う争いが展開されている。この変化は、中東だけの問題としてとどまることはない。これは、人間の目にははっきり見えない複雑な因果の力によって、このようなバランス崩しに関係した各国にも必ず波及するのである。
一番の問題点は、武力の行使によって短期間に全ての解決を図ろうとする無知と驕りだ。武力による人間同士の殺し合いは、双方向に際限なく繰り返される。これは、どのような人間にも理解できる基本的な因果の法則だ。一方が拡大すれば、他方も拡大する。正義・不正義の問題ではない。双方共に、「無知から生じる或る種の感情、恐怖・不安・憎悪・蔑視などが真の敵だ」ということに気付かない(勿論、支配層の一部は、別の目的のために、分かって、この感情を煽り、一般民衆を操っているのだが)。視野を広げてあの世を覗いてみれば、自分自身と同根である相手方の人間を敵と勘違いしているだけなのだ。仮に、この世で敵対する勢力を殲滅したとしても、自然宇宙には、必ず因果の作用・反作用の力が蓄えられる。勝ったと思い驕っている勢力の頭上には、人知の及ばぬ何かが必ず落ちて来るものなのだ。社会を進化させるためには、武力による衝突を避けて、お互いを理解し緩やかな変化を待つ長い忍耐の時間が必要となる。

人類は、飛躍的な科学技術の発展に支えられ、今も、尚、この世に大きな変化を生み出している。人工知能の更なる進化をベースに自然とその環境の深遠なる仕組みを科学的に解明していくことは非常に意味のあることなのだが、人類が、科学の力だけで、これら全てを解明できると考えるのは、明らかに、誤っている。自然宇宙は科学の対象範囲を超えている領域も含んでいるからである。
従い、「自然宇宙の全てが科学の力で解明されるものである」との前提で行われる大規模自然開発(破壊)は、考えものだ。自然宇宙の繋がり・変化・循環・バランスに畏敬の念を抱くような謙虚で慎重な対応が、人間のいかなる活動にも求められる所以である。
自然の循環とそのバランスの崩れについて、その重大な意味をもう少し真剣に考えてみよう。まさに、「杞人の憂い」ではあるが、数百万年、数千万年に一度の地殻大変動、大噴火などが、可能性としては一秒先にも存在しているのだ。「人間は、自然の中にあって、そのような存在なのだ」という認識は、逆説的ではあるが、人々が永く幸せに暮らせる社会を築くための大前提である。

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